「何だっていいさ。お前が今から俺らにやられるのは変わらないんだ」
そう言うと同時に制服のブラウスのボタンをブチブチッと強引に破った。
汚い手が身体をまさぐるのを他人事のように感じていた。
仰向けに寝かされたまま、ただ天井を見つめる。
彼らは重大な失敗を2つ犯した。
1つは私の携帯の電源を落とさなかったこと。
あの人が私のGPSを追って、今頃水憐が此処に向かっているだろう。
もう1つは小谷沙耶が私の前に姿を見せたこと。
私を陥れたいのなら、その姿を見せるべきじゃなかった。怒りに負けて無様な私の姿を見たいという欲に負けた、余りに短絡的な計画。



