下品な笑顔を浮かべて男たちが近寄ってくる。
1人が携帯を取り出し、カメラを回す。あとの2人が私の服を脱がしにかかった。
手を塞がれている女の抵抗など有ってないようなものだった。
「お前も馬鹿だな、沙耶の男に手を出すなんて」
日に焼けた筋肉質な男が憐れむように声をかける。
「來は小谷沙耶の男じゃない」
小谷沙耶は偽り。彼の隣にいるべきあの子を追放した罪は重い。
あの子から陽の光を奪い、綺麗な笑顔を消し去った小谷沙耶をどうしたら許せようか。
「頭おかしくなったんすかね」
もう1人の男が貶すように言う。どうやら彼らの中にも上下関係があるようだ。



