そしたら今度は私が、あなたを。


頭の中でこれからのことを思い描いていたら無意識に力が入ってしまって、來の腰を強く締め付けていた。


それを來はバイクが怖いと勘違いしたのか、昨日よりもスピードを落として走ってくれた。


倉庫に着き、バイクを降りると昨日のように手を掴まれる。


昨日と違うのはメンバーが私にも挨拶をしてくれたところ。


私を受け入れてくれているみたいで、安心する。


今日の來は階段のところまで行ってもその手を放さなかった。


あの香水で気が昂っているのか。或いは私に、あの子を被せている?


手はそのまま、幹部室に入った。そして私をソファーの隣に座らせる。