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「良かった、熱は下がったわね。華月ちゃん、今日は学校行けそう?」


「うん…」


嫌々返事をした私に、何も知らない母は嬉しそうに笑って下へ降りて行く。


あれから3日。


あの日の夜に熱を出した私は続けて学校を休んでいた。


どうやって帰ったのか全く覚えていない。紘斗がここまで運んでくれたのだろうか。


この2日間殆ど寝ていたからか、靄がかかったように頭がボーッとする。


考えることを拒否していた。思い出したくなかった。


異様な雰囲気が漂うあの場所で、皆んなの顔が強ばって。


きっと水憐は終わりだ。少なくとも來たちはもう…仲間ではいられない。