私は腰が砕けたように、ペタンと床に座り込んだ。
人目もはばからず泣くおばさんとそれを宥めるおじさんを、焦点があっていない目でボーッと見ていた。
涙を流せる程、私は現実を受け入れてはいなかった。
微動だにしない私を、目線を合わせた紘斗が蒼白な顔で覗き込む。
私を支える為に肩を掴んだその手は震えていた。
最後に見た飛鳥の姿は、ドラマでよく見るような白い布を顔に被せていて、私はそのときようやく涙を流した。
認めたくなくても勝手に流れるそれが、この現実を何処かで受け入れていた。
飛鳥は自殺だった。
自らその死を選んで、私を置いて逝ってしまった。



