本当に嬉しくて堪らないよ。
今日ばかりは彼らがいい加減な人たちで良かったと思う。
私のことをまんまと気に入ってくれて本当にありがとう。
「よっしゃ、女の子が増える〜。俺、華月ちゃんのあだ名決めた!」
瞬の言う通り、晟也は女なら誰でもいいんじゃないだろうか。
「あだ名?」
「華月って言いづらいなって思ってさ。だからハナって呼ぶことにするわ!」
なるほど。華月の華の字をとってハナ、ね。
この際彼らからの呼び方なんて何でもいい。
呼び方一つで仲の良さが深まるならこれ以上楽なことはない。
「晟也だけずるい!私もハナって呼ぶ!」
美穂の印象がどんどん更新されていく。



