1人では抱えきれない苦しみを私に委ねているうちに、上手く取り込まないと。


心苦しいけど彼女の飛鳥に対する罪悪感を利用させてもらおう。


食べかけのお弁当を再び食べる気にもならず、蓋をする。


保健室へ氷を貰いに行くと言って、私と美波は別々にLL教室を出た。


飛鳥と私の関係を勘付かれたときは焦ったけど、何とかなって良かった…。


学校内に味方が出来たと思えば、むしろ今回のことは得だと言える。


水憐の姫に無事なれただけではまだ足りない。


もっと深く知るためには私より長く同じ学校に通っている美波から情報を聞けるかもしれない。


それに、飛鳥と彼らがどんな毎日を送っていたかは、彼女の方がずっと詳しいだろう。


また少し、計画が進展しそうで胸が昂っていた。