「明日、改めてメンバーに話そう。華月が水憐の姫になること」


何もかも計画通りだった。


小谷沙耶を追い出し、私が水憐の姫になる。


その地位があれば後は皆んなとの仲を深めるだけだ。


全て上手くいくと信じ切っていた。私さえも知らない、隠された事実があるなんて想像さえもしていなかったから。


來のバイクの後ろに乗り、家まで送ってもらった私は気絶するように眠りについた。


彼らから飛鳥の話を聞くことに知らず知らずのうちに気が滅入っていたのかもしれない。


その夜、久しぶりに夢を見た。あの子の、飛鳥の。


私たちは初めて会ったときの記憶を覚えていないほど小さな頃に出会った。