「ヴァンパイア……?藤堂さんが?」
「笑えるだろ、こんな偶然」
窓に反射して映る自分の目が赤くなっていた。
満月の夜は本能を強くする。だから今日は一杯だけ飲んで帰るつもりだったんだ。それなのに、こいつに会ってしまった。
「す、すごいです……。本当にヴァンパイアっていたんですね」
やっぱり雪村は引かない代わりに嬉しそうにしていた。なんなら感動もしてるかもしれない。
普通なら叫び声を上げたっていいのに、緋色に変色してる俺の目を絶対に逸らさない。
「ヴァンパイアに血を吸われると、その相手もヴァンパイアになると言いますが本当ですか?」
「そんなの迷信に決まってんだろ」
本当だったら俺は数えきれないほどのヴァンパイアを生み出してることになってしまう。
「……あの、迷信かどうか確かめさせてくれませんか?」
雪村がじっと俺のことを見ていた。



