「うっ、わあ……。どうしよう……」
こそこそと挙動不審な動きで裏門を覗き見たものの、やっぱりそこには男子がふたりほど、ボーッと突っ立っていた。
正門側にいるふたりは完全に不良のソレだけど、いま目の前にいるふたりの見た目は不良とは程遠い。完全に普通の男子高校生って感じ。
だけど、私にはわかる。あれは生粋の不良だ。
立っている雰囲気とか、その他諸々で。
「裏門もダメかあ……」
手が思いつかない。どうしよう。
先生たちがどうにかしてくれたら手っ取り早いんだけど、単に待ち合わせだと思われるかもしれないし、何より喧嘩を売る度胸がなさそう。
どこか他から、学校から出る方法……。
ない頭を必死で回転させて、どうにか打開策を検討していた時。
ふと、思いついた。
……あ、ひとつだけ、あるかも。
うんうんうんうん悩んだ結果。
……もうこれしかない!と、職員室に駆け込んだ。
「失礼します!天宮先生いらっしゃいますか─────、」



