うっかり、可愛いところ、と言いそうになってしまった……と有生は真面目な顔で消えていく男を見送りながら思っていた。 いやいや。 別にこのなんだか訳のわからない女が好みだとか言うわけじゃないし。 秘書室にもひとりは女がいた方が仕事上いいかなと思っただけだ。 うん。 今は女性が羽ばたく時代だと言うしな。 うん、と再び、心の中で頷き、おのれを納得させる。 まあ、この忍者の隠れ里みたいなところからやってきた女がオフィスで役に立つかは謎なのだが……。