――と言ったことを二人とも次の日、綺麗さっぱり忘れていた。

「酒はやっぱりいけませんね~」
と唯一覚えていた黒木が迎えの車で笑って言ってくる。

 そ、そんな感動的なシーンが記憶にないとかっ。

 もう二度とお酒、呑みませんっ!
と二人とも車の中で青くなっていた。