指月が出て行ったあと、障子の向こうから聞こえる有生の話し声と夏菜の笑い声を聞きながら、頼久は呟いた。 「……あの子をうちで預かることにしたとき。 別に鍛えようと思ったわけじゃなかったんだかな」 「そうですねー。 みんながやるので、なんとなく一緒にトレーニングしているうちに、あんなことに……。 おそらく、御坂社長くらい強くないと、無理でしょうね」 と加藤も障子の方を窺いながら、苦笑いしていた。