年が明けた。

 今日は、朝から外が騒がしい。近くに大きな神社があるからか、年越しから2週間も経つというのに、この辺りは初詣に訪れる人々で賑わっていた。

 私はそんな声につられて、ベッドから起き上がるそして窓を開けると、冷たい風が一気に吹き込み、寒さで体がブルッと震えた。


「今日は寒いから。風邪ひくよ。」

 すると、そんな声と共に、突然後ろから暖かい空気に包まれた。気づくと、肩からはブランケットがかけられていて、私は自然と顔を埋めた。

「うん、ありがとう。」


 なんとなく安心する、懐かしい匂い。そんなものを感じながら、後ろに立つ人物にちらりと目を向けると、彼は不思議そうに首を傾げた。

 そこにいるのは、祐一......ではなく、成宮さん。


 私は今、彼の家で暮らしていた。


 祐一の浮気を知った日、車の中で泣きじゃくる私を心配して、「うちにおいで」とそう言ってくれた。

 その時は、先のことなんて何も考えられなくて、ただこの状況から逃げ出したかった。元彼の家に逃げ込むような真似、できればしたくなかったけれど、今頼れるのは彼しかいない。

 とにかく、あの家にはいたくなかった。


 私は身の回りのものだけ持って家を出ると、そのまま成宮さんの家に転がり込んだ。