そんな成宮さんを中心に話し合いが進む中、周りからの意見は否定的なものばかりだった。
「人を集めるって言っても、ここオフィス街ですからね。」
「いくら日曜だからって、この近くで声かけても、主婦層とかファミリー層はあまり見込めないですよ。」
口々にそう言う声が飛び交い、頭を悩ませた。
それでも、この短時間で人を集めるには駅近くでの集客がマストで、今はそこにかけるしかなかった。
「とにかく、やるしかありません。ポスターをA4サイズで印刷かけて、ビラに使いましょう。手分けして近くの駅に。」
結局、すぐには良い案が浮かばず....。
成宮さんの意見にはみんな賛成で、顔を見合わせて頷くと、そのうち一人が印刷をかけにコンビニへと走った。
「どうかした?」
そんな中、私は飾られていた個展のポスターをじっと見つめていて、不思議に思った須崎くんが、私に声をかけた。
「せっかくの個展だったのに、勿体ない。」
「え?」
ボーッと見つめながらそう言っていると、須崎くんの声で思わずハッとした。心の中で思っていた言葉が、知らず知らずのうちに声に出てしまっていたから。
「あ、いや、個展に行くぐらいのファンなら、うちの新商品のデザインだって見たいと思ってくれるでしょ?せっかくツアーとして組んでたのに勿体なかったなーって。良いターゲットだったし。」
私はそう言ってハハッと笑いながら、一瞬冷や汗をかいた。

