許嫁の彼




私がテストで良い点を取らなかったら


「これが聖財閥の跡取りなの?信じられない。きちんと勉強しなさい」



と言われ。



私が泣いていたら


「泣き止みなさい。泣いても良いことなんてない」


と怒られ。



その度に私は泣くのを我慢した。


必死に堪えた。



それに、小学生の時。



私が雨の日帰れなくなった時。



先生が連絡をして、迎えに来てくれたのは、北条と空芽だった。



私は少し、期待してたんだ。



お母様とお父様が、走って迎えに来てくれることを。