空芽side


『春桜が来るなら頑張るわ』



あの言葉を思い出すたび顔が熱くなる。



ダサかったかなあ‥‥‥。



「はあ‥‥‥」



「22」



「うわっ!」



隣に座っていた北条に驚く。



「ここ、俺の部屋だぞ。お前の部屋は、あっち」



俺は出ていけというように出口のドアを指す。



「ひどいなあ。俺、空芽と話ししにきたのに」



チッと舌打ちをする。



「敬語はどうしたんだよ」



「空芽に使わなくていいかと思って」



ムカつく。