許嫁の彼




——そう。北条は確か、体力が有り余っていたはずだ。



マラソン大会は毎年1位だったはず。



「「茉子———!!」」



私と多賀さんは走って茉子と北条の所に行く。



「‥‥っあ!」



「多賀さんっ!?」



小さな段差で躓いてこけてしまう。



「大丈夫!?」



「いったあ‥‥」



少し擦りむいていた。



あー、どうしよう!?茉子?多賀さん!?



「空芽———!!」



そういえば廊下で頭回してた空芽が転がってたわ。



「なんだ!?ドロボーか、春桜!」