許嫁の彼



ピーンポーン



家になんとも間抜けな音が響く。



「お邪魔しまーすっ!」



「お邪魔します」



「いらっしゃい」



私の部屋に案内する。



「ほえぇえ‥‥広ぃ‥‥」


茉子が呟く。



「よかったんですか?泊まっても」



「まあ‥‥空芽も北条もいいって言ってたし」



空芽は少し渋い顔をしていたんだけど、ね。



「ありがとうございます。1人じゃやる気出なかったので」



いひひ、と笑う。



「春桜のお母さんもお父さんも、大丈夫だったの?」