やめろ。 自分で拭ける。 つーか、近えよ。 おい どこ触って……そこは…… 「……わざと?」 「へ?」 じゃ、ないよな。 「どうしました?」 どうもこうも。 「わるい。もう俺は、寝る」 立ち上がろうとして、足元がふらついた。 「わ……」 「っ」 尻餅をついた俺に巻き込まれたトウカが、のし掛かってくる。 「いっ……て」 「ごめんなさい!」 「いや。俺こそ」 伝わってきたのは、少女の体温。 それから 「大丈夫……です?」 やわらかみ。 ――――やべえ 「レイジさん?」 やべえぞ。