『だったら、僕と一緒に来る?───…江戸に…来る?』



その人はいつも優しい人だった。

孤独を掲げているのに、それでも笑っている人。


私に良く似ていて、それでいて弱く脆い人。



『最初から全部知ってたんだよ。君が、女の子だってこと』



どれだけ救われたかわからない。

その分、あなたを救ってあげられない悔しさがいつも少女を苦しめる。

無力───…。



『君が寂しいとき、泣きたくなったとき…、僕は必ず君の傍にいるから……』



守れる力が欲しかった。
治す能力があったならば。



『ずっと……こうしたかった…』



あなたは一番に、


幸せになってほしい人───。