愛は惜しみなく与う⑤

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杏が急に帰った。杏がいない家は、少し暗く感じるな。

原因はこの3人だろうけど…


「響、なんかおもろいことやれよ」

「てきとーに無茶振りするなよ!何かやってすべるのは、朔の担当だろ?」


熱で寝込んでた朔は、杏の看病のおかげかすぐに元気になった。でも自分が寝てる間に杏が実家に帰ったから機嫌が悪い

仕方ないのにね


「嫌いな家に帰るのって、すげえしんどいのにな。よくやるよ」


心配なんだろうね
でもあからさまにテンション下がるのやめて欲しいよね。


「響くん、これでいいのかな?」


少し離れて皐月が俺に尋ねる。新の彼女で普通にいい子。
昔は女ってだけで毛嫌いしてたけど、普通にいい子なんだ。


「うん、あの右の棚にいれといて」


杏のおかげかな。ちゃんと話せるようになった。距離は必要だけど

わかった。ニコリと笑った皐月は、杏の家でキッチンに立つ


「ねーねーねーあの洗剤どこにあるんだっけ?」

慧は洗濯機を回すのか、洗面所でドタドタしてる。
この家の家事は基本

杏、俺、新で回ってる