愛は惜しみなく与う⑤

さてさて

時刻は夕方

夜ご飯を一緒に食べるらしい。
17時くらいに如月冬馬は家に来て、食事が19時……

2時間も話さなあかんのか。
向こうがあたしと分かってるなら、2時間じゃ足りひんけど…

ほんまに鈴やと思ってたら、しんどいな

か、可愛くできるやろか、あたし


鈴は可愛いから。女の子らしい。
あたしがその雰囲気を出せるかは別やけど…見た目はなんとかなってるから…


あとは話口調と声のトーン



関西弁ださない!
声を低くしない!

これ大事


「鈴ちゃん、冬馬さんもう近くに来てるみたいよ。応接間に行きましょう」


母上が部屋から出してくれた。
勿論、外から鍵かかってるし出れへんねんで?相変わらず軟禁は終わってない


きっとここで、如月冬馬と婚約の話を進めれば、母上も少し落ち着くと思う。

あたしが留学ってことになって家におらんから…いない日が多すぎて、あの時の記憶が蘇るんかもしれへん。


やし、未来の話でもすれば、母上も実感湧いて…な?
取り乱さんようになってほしい