愛は惜しみなく与う⑤

チラリと朔をみると、心配そうな顔であたしをみていた。そんな…わかりやすかったか


不器用に心配してくれてる朔の頭を鷲掴みにする


「は?なんだよ!離せよ!髪の毛のセット崩れるだろ?」


あたしに頭をこねくり回されて、必死に抵抗してくる朔

ほんま、全員が愛おしいわ



「ごめん。あたしが悪かった!!あんたのおかげで元気や!」

「ば、べ、別に心配してねーよ!いいから離せよ!」


メキメキと音がなるんじゃないかってくらい、あたしの手を無理矢理どかそうとする朔に、なんとなく対抗して、力を入れる



「何してんだよ。怪我するだろ」


泉が起きてあたし達をみて、はぁとため息をついてから、仲裁しにきた。

ふふ




「このままずっと、みんなと笑ってれたらええのにな」


思ってたけど
口にはしなかった

口にすれば、願望で終わりそうだから


あたしはずっと笑い合える未来を現実にしたい。無理なんは分かってるけど…

少しくらいわがまま言わせてや


あと2年やと思ってた。2年しかないのか、2年もあるのか…どっちの表現が正しいかは分からへんかった。