さっき言ったゲームが何かわからないが、そんなのしてる暇はない。
きっとここから何か仕掛けようとしてるんだろうけど

好きにはさせない


俺もこんな事になるとは思ってなかったけどさ?


「杏」

声をかけると暴れるのをやめて杏はこっちを見た


「好きにやれ。もう大丈夫だから」


伝わるか?きっと杏はこれで動いてくれるはず。
杏は、キョトンとした顔をした。大丈夫。その瞬間がくれば、杏なら分かるから



「慧、お前の出番だ。死ぬ気で女を助けろ。それ以外考えるな」


隣にいる慧は強く頷く

杏がきてから、経験したことのない喧嘩ばかりで、すこし驚いてる


「泉、志木さん準備オッケーだそうです」

「あぁ、わかった」


合図を出した、その数秒後



辺りに爆音が鳴り響いた



全員がその爆音に驚く。わかってても俺も驚いたし、烈火全員ビクッとした

もちろん、黒蛇の奴らもだ



この海沿いのコンテナ置き場は暗い


その夜空に




花火が打ち上がった



「アホや!」


杏は大爆笑して、それを合図に自分を取り押さえる男たちを一掃した

慧は爆音と共に走り、女の元へ辿り着いたようだ


「ほんと、薔薇の人たちはすごいこと考えるよ」