みんな警戒してたし、できるだけ1人で出歩かへんようにもしてる。

やけど


まさかこんな感じで、関係のない人が巻き込まれるとは思わへんかった


ただ必死に走り、慧の案内でその子の家に辿り着く


「桜さん…」


慧はある部屋の扉に手をかける


「待って。誰か中におる」


不穏な気配
中に入れば見覚えのある男2人


黒蛇か



「お、はやい!ギリギリじゃん、今あの女、岩見さんのところに連れて行ったところだ」


ニタニタ笑う男に慧は殴りかかった

この2人は前に倉庫襲撃の時にいた2人や。慧が殴りかかった男の方は、そう

馬鹿力やった男


慧の拳によろめいたがガードする


狭いアパートの部屋の中

4人でやり合うのはきついんちゃうか?


「よお、覚えてるか?」

「……」

隣の男が声をかけてくる。うん、みたことある顔してるよ。

「お前のせいで、1週間入院したんだ」

「あ、そう。軟弱な身体で可哀想」


雑魚相手に何したかなんて覚えてるわけないやん