「はーはっは!!隙だらけやな!間合い詰めたんなら、警戒せぇ!」
さっきまで寝ていたであろう杏の元気な声。
両足をバタバタさせて笑ってる。
おっとっと
バランス崩すだろ?
杏の行動は相手を煽るのに充分だったようで、怒り狂った顔になったけど
3人じゃな…
「あたしら2人に、3人で話しかけてきたことだけ褒めたるわ」
いけ!泉!
起きたのに俺の背中から降りるつもりはないのか、脚を伸ばして、左手は首に。右手はいけーー!と黒蛇のことを指差す
うん
操縦されてるの?俺
元気なのはいいけど
相手の顔をみてくれ
全然緊張感のない杏と、ピリピリする黒蛇
こりゃ、今度の抗争の時大変だぞ?
杏にも結構人がついてしまうかもしれない。
よいしょ
杏をその場に下ろす
「あれれ?終わり?」
「後でな」
わざわざ杏を戦わせる事もない。むしろあんまり戦力にならないと思わせておかないと。
今度の抗争、狙われるから
煽りスキル高いのはバレたけど…
「岩見に言っておけ。抗争の日まで待ってろって。その時、本気で相手してやっから」



