「だから…帰ってるって。あぁ。杏は寝た」
『あなた毎回杏に睡眠薬でも飲ませてるんですか?』
「そんな訳ないだろ。教室にいたら神田が来たから煩くて帰ってる」
『朔のプリント取りに行ってたんですよね?助かります』
「あ、そうそう。忘れてた。プリントは杏が持ってるはず」
『学校から歩いてるって時間かかりませんか?迎えに行きましょうか?』
「寝てるのにどうやってバイク乗るんだよ」
『起こせばいいでしょ』
「連れて帰れるから大丈夫だ」
『今は黒蛇のこともありますし…』
「抱えたまま勝てる」
電話の向こうで新のため息が聞こえた。
杏が眠ってぼーっと待ってたら、教室に神田がきた。さっきまで電気がついてとかなんとかで。
遅いだろ、それなら
寝てる杏の周りで大きい声で話すもんだから、帰る事にした
「ちょ、峰岸ちゃんどうするの?」
「どうもしねーよ」
杏の腕と腰を持って軽く起き上がらせて背中に背負う
軽い
「手伝おうか?」
「お前はさわんな」
ちぇっと言う神田を置いて、杏をおんぶしたまま学校を出る



