愛は惜しみなく与う⑤

ゴスロリちゃんにトイレに連れ込まれた


「わたくし、山田尚子といいます。泉様のおっかけを、かれこれ6年やらせていただいてます!以後お見知り置きを」


そう言って頭を下げるもんだから、とりあえずあたしも自己紹介をしておいた


「貴方に会いたかったんです!どんなの人なのかと噂に耳を傾ければ、ゴリラだのビッチだの、色々な噂がありまして、自分の目で確かめたかったのです」


あ、ゴリラだのビッチだの言われてるんやな、あたし。うん、ええけど

それにしても珍しい子や
泉のこと好きなんやろ?近づくなブス!とかならよく言われるけど、ちょっと違うよな


「なんか、文句言われるんか思ったわ」


「とんでもない!泉様が大事にしてる女性ですよ!?!?ファンのあたしにとっても大事な女性です」

「う、そ、そうなんや。ありがとうでええんかな?」


大事にって…初めましてやけどな?


推しの推しは、私の推し!!!


そう鼻息を荒くしてゴスロリちゃんは言うから、勢いに押されて納得してしまう


「触らせてもらってもいいですか?」