「そういえば……。私が転校した初日、神崎くんって私の隣の席に座っていた?」



神崎くんと涼は同じクラスだったのに、転校3日目が初対面だった気がする。

転校したときに神崎くんを見た覚えがない。

こんなイケメンが隣の席だったら、嫌でも頭に残るよね。


そんな私の疑問に神崎くんは答えてくれる。



「涼と千秋と……。学校、サボってた」

「神崎くんも学校、サボるんだ?」

「んー。サボりっていうか」



神崎くんが言葉を濁す。

聞いちゃいけないことだったのかな。


そう思っていると、神崎くんが口を開いた。



「父さんのところへ行ってた」

「3人で?」

「そう」



3人で神崎くんのお父さんのところに行ったの?

なんで?

神崎くんのお父さんと3人はすごく仲良し……とか?

学校をサボるほど?


私の頭にはクエスチョンマークしか浮かばない。

そんな私に、神崎くんは分かりやすく教えてくれた。