私はずっと考えていた事を蒼さんに話した。

蒼さんは、驚きと戸惑いの綯交ぜになったような表情のまま
固まっていた。

そして、一呼吸置くと

「碧ちゃん、その話は今度来る碧ちゃんの誕生日が過ぎて
 からでもいいかな?
 それまでは、今まで通りここに居て欲しい。
 誕生日が過ぎたら、俺も一緒に今後の事を考えるから・・・。
 少し時間をくれないか?」


まだ、ここに居てもいいんだ・・・。

まだ、蒼さんの近くに居られる・・・

「はい、分かりました。
 誕生日までは、今まで通り頑張りますね。」


後数か月、桜の咲く頃には私はここには居ない。


でも、それまでは・・・

悔いの残らないように、蒼さんと二人、楽しい時を過ごそう

そう、心に誓った。