年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

そっと、耳元に口を寄せてきた颯くん。



「よかったら、抜けない?」

「え?」



抜けるって……ここから?



「でも、ルリちゃんに悪いし……」

「神崎にはあとで俺から言っておくよ。俺、正直こういうところ苦手で……藍ちゃんが一緒に抜けてくれると助かるんだけど……」



1人だと抜けにくいってことかな……?

ルリちゃんには申し訳ないけど……私も、できることならそろそろ帰りたい。



「うん、私も……」



こそっと、颯くんにそう伝えた。

颯くんは、嬉しそうに微笑み、私の手を握る。



「それじゃあ、一緒に――」



立ち上がらせようとしてくれたのか、颯くんがぐいっと手を引っ張ったときのことだった。

――バタン!!!