「…ねぇ、佐伯さん。ノートボロボロにしてあげたのに、直したの?」 「……あっ!」 彼女は、私が一生懸命に直したノートを強引に取り上げて踏みつけた。 またぐちゃぐちゃになっていく…やだ。 やめて、よ…っ! もう、やめて…お願い。 とどめを刺したように、彼女はノートを蹴った。 ………が、誰かの足元に落ちた。 「このノートは、…誰の?」