「…そんな、親に向かって何をっ」
今度はヒステリックに叫ぶと、陽平くんは動揺なんてせず総長の時と同じように堂々としていた。
「……は?親?俺、親らしいことしてもらったことないけど。
いっつも違う男連れてたじゃん。それに、俺あんたに認められてなかったはずだよね?」
「それは…余裕がなかったの」
「は?余裕がなかったって…笑わせるなよ。いっつも俺言われてたんだけど、
『あんたなんて生まなきゃ良かった』
……そう言われて小さい頃は過ごした記憶しかないんだから。」
そう言う彼の表情を見ると怒っているのに……寂しそうで、苦しそうにしていて見てるこちらが苦しくなるくらい。



