「…っ!早川、っ」

倒れている男二人組が口を揃え、私の前にいる人物に向かって焦り声で言う。

「…俺の女だって知ってて、手出したのかよ」

「…い、いやっ……ちがっ」

「は?違う?俺のこと知ってるくせに?」

口調は優しいのに何故か怖い。すごく威圧感がある。

「…い、命だけはっ……」

命……っ!
そんな命が脅かされることを今まで陽平くんしてきたの⁈

「はぁ…もう仕方ないなぁ。だけど今度彼女に接触したら次はねーから」

……と、言うとあんなに威勢がよかった彼らはどこかに走って行ってしまった。
ふぅ……と安心したけど、今の状況とても気まづい。

でも、彼にぎゅっと抱きしめられる。彼のぬくもりがあったかくて私も彼の体に手を回す。