彼に手を繋がれると一気に彼の胸へ引き寄せられる。

「よ、陽平くんっ?」

「ん…」

「ん、じゃなくて……みんな見てるっ」

「見てなきゃいいの?じゃあ屋上いこ」

いやそういうことじゃなくて……っ
そう言うといつのまにか私はふわっと浮いていた。

「ちょっ……!下ろして‼︎」

「やだ。早く陽愛と2人きりになりたいもん」

そんなことを言われたら何も言えなくなるじゃんか。私だって2人きりがいいよ。
私が静かになったのをいいことに陽平君は不意打ちにキスをした。

「な、な、な……‼︎陽平くんっ!」

「なぁに?陽愛」

そんな会話をしているうちに屋上に着いて下されてホッとする。だけどこの体勢…どうなってんの⁈
私は陽平くんに抱きしめられるかのように座らされていた。