そのギャップが私的に堪らない。
「で、どうなの実際。脈アリそう?」
先輩が私にどんな感情を抱いているか、なんて全く分からないし私が一番知りたい。
「嫌われてはないと思うけど…」
「むしろ気に入られてるんじゃない?」
涼子が言う。
「だってたかが同じ委員会の後輩と一緒に帰ったりしなくない?ちょっとでも気になってる子じゃないと」
それも一理ある。私だって村田くんと一緒になんて帰ろうと思わない。
「そうだけど…」
「自信無くさない!あのね、穂乃果は本当に可愛いの。私が保証する。あの男が見る目なかっただけなんだから」
あの男とは和樹のことだろう。
涼子は気に入らない人のことを名前で呼ばない傾向がある。



