「俺も頑張るから、杉野も頑張れよ?」 そのときにはもう明るい口調で、からかうように言った。 まさか私の気持ち知って…! 「どういう意味?」 「憶測でしかないけど、多分当たってる」 顔半分チラッと振り返って、悪戯っ子みたいに笑った。 村田くんは図書委員な分、先輩と顔を合わせる機会もあるけど。 そんなに私、分かりやすい? 気持ちがバレていると分かった今、少し恥ずかしくなって私は村田くんから離れるように違う本棚に移った。