先輩、私だけに赤く染まって


「私、先輩がもう来ないかと思って悲しかったです」


本当はもう悲しくなんてなかったけど。


先輩に構って欲しくて、悲壮感たっぷりに言う。


「ふ、ごめんね」


そんな私に、先輩は呆れもせず優しく笑って私の頭を撫でた。


可愛がってくれていることに変わりはないのに、まるで妹のような扱いが面白くない。


私ってばなんてワガママでめんどくさい女なんだ。


「えいっ」


手を伸ばして先輩のメガネを取る。


ああやっぱり綺麗な目をしている。無性に惹かれるんだ、この目に。


「私を待ちぼうけにした罰です」


先輩はメガネを外されるのはあまり好きじゃないと今まででよく分かった。