……どう言う気持ちで、それ、言ってます?
瀬名と付き合ってた時にガッツリ略奪宣言してきたあなたはいったいどこに行ってしまったのでしょうか。


本当に、別れてから、私のことなんて興味なかったみたいに私と瀬那の仲取り持ってくれてて、本当に私を好きだったのか、単なる略奪愛が好きなのか、疑い始めてる。


「あ、ありがとう」


私も琉星に手を振って、瀬那の方に駆け寄る。


「あ、おかえり」
「ただいま……なんで来てくれたの?」
「琉星に送ってくから迎えに来てって言われたから」


ふわぁっとあくびをしながら歩き始める瀬那。
いつものごとく、私を待つ気はない。
でも歩幅は合わせてくれるし、歩道の内側を歩かせてくれる。……素直じゃないのはなんなんだろう。


「明日はチェキ会だっけ?」
「うん」
「朝起こした方がいい?」
「起こしてくれんの?」
「別にいいけど。ただ俺明日仕事だからさ、電話でいい?」
「え、お願いしたい」


いつも通り、たわいない話をしながら、歩く帰り道。
付き合ってた時と何も変わらない。


だから余計に、寂しいかもしれない。
早く、戻ってきてほしいな……。