ただ、本番前に抜けたからなすちゃんにめちゃくちゃ怒られたし、名前ちゃんと書いちゃったから輝星くんにありがとうございますって言われて、璃叶には僕じゃないのぉっ!?って怒られました。


璃叶は好きだけど弟。身内。
輝星くんは推しです。


「瑠南、深優の音源できたけど確認できる?」
「あっ……ごめんね輝星くん。作業終わったら遊ぼ?」
「あ……はい」


渋々輝星くんの手を離して、慌てて琉星からヘッドフォンを受け取る。


「サビ以外のとこのイコライザーってもうちょっと下げていいかな?」
「いや?これくらいでいいんじゃない?
どっちかっていうとエフェクト変えたほうがいいかも。もうちょっと篭ってる感じのやつなかったっけ?」


「こっち?」
「あ、そう。こっちの方が聴きやすいかも」
「じゃあそっちで調整するね」
「うん。あとひとつ音声入ってないよ2分5秒くらいのとこ」
「あ、それは忘れてた。ありがとう」