ガサゴソと、何かをしている物音。
時間帯的にいつもこの時間、彼は割とベッドで漫画を読んでる。


中原瀬那。
twilightで1番女の子の人気を集めている方。
とてもわかりやすく表現すると、塩顔イケメン、高身長、低音イケボ、ダンスも文句なしのうざいくらい完璧なやつ。


強いて悪いところをあげるとすれば、自分でアイラインが弾けなくて、カラコンが入れられないところ。


「んーん、大丈夫だよ」
「あ、そ。ならよかった。
撮影、スタジオの都合で別日になったから、明日は学校行ってこいってさ」


耳元で瀬那の声がする。
ファンの子たちなら発狂ものなんだろうけど、普段通りすぎてなんならちょっと笑えてしまうくらい。


「了解です。メッセージでよかったのに」
「あー……うん、まぁ。
……察しろよ」
「それ言うのはずるいね。
フったのは瀬那だからね?」


わかってるよ、と静かな声が聞こえてくる。