スタッフさんの笑い声が聞こえる。
遠巻きに、私たちを見て「とわらだ……」って言ってくれる子もちらほら。


「とにかく私はジェットコースターに行きたい」
「分かったわかった」


いろんな人からの視線を感じつつ、私は瀬那の手を引いてジェットコースターに向かって一直線。
撮影の関係で列に並ぶ時間は短くてありがたい。


「なんか久々だな。テーマパークとか」
「中学の時の修学旅行以来だね?」
「だなー……あの時何したんだっけ?」
「瀬那が前の日の夜に部屋の子と楽しくオールしたせいで、自由行動になった瞬間に、カフェ行って爆睡してたよ」
「あー……そうだったっけ?」
「うん、私はそれ見ながらジェットコースターに並ぶお友達とLINEしてた」
「なんかごめんな」


しょっぱい思い出だ。


「いーよ、お詫びデートの水族館は楽しかったから」
「あー……ルートから費用から何から何まで俺持ちのやつな」