「……乗ってきた瑠南が悪い」
「え……ごめんなさい」


すごく微妙な距離をとって、ベッドに腰を下ろし直す。


久々すぎてドキドキが止まらないんだけど。
……困る。


「瑠南」
「は、い」
「寝よ」


瀬那は少しためらったあと、私の体を引き寄せて同じベッドに倒れた。


ギジリ、とベッドが軋む。


ギュッと抱き寄せられた。
この前とは違って、向かい合っていて、瀬那の忙しない心臓の音とか、柔らかい息遣いとか、筋肉質な太腿の感覚とか、とにかくいろいろな情報が体全体から伝わってくる。


「せ、な……?」
「この前一緒に寝たとき」


瀬那はグッと私の頭に顔を近づけて鼻を押し付ける。


「俺も、気持ちいいぐらい、すっきり寝れたから」


掠れた声でそう呟くと、私をだきまくらみたいにギュッと抱きしめた。