ふわりと香る瀬那の匂い。


「ほら、寝よ」
「え、本当に言ってるの？」
「何？割とお前のために言ってるんだけど」


押し倒されたくなかったら早くベッド入って？と私を急かす。
言うことを聞いて、ベッドに転がると、瀬那は私の背中に回って後ろからくっついてくる。


瀬名の身体の中にすっぽり収まる形。


「なんか、懐かしい」
「うるさい。早く寝て」
「ごめん。……ありがとう」


瀬那は昔みたいに私を抱きしめて、足を絡めてくる。
……懐かしい。


「ねぇ」
「……なに」
「私、頑張れてる？」
「頑張りすぎなくらいだと思うけど。
2日連続のオールとか中学生かよ」
「高校生でもするでしょ」


昔の癖が消えないのか、瀬那は私のお腹に手を置いて撫でる。
この2日食べまくったから太ったような気もするけど、多分まだ許容範囲だと思う。


「多分、瑠南の仕事量間違ってると思う」