「瀬那……?」
「あ、やっと終わった?」
「寝なよ。明日本番だよ?」
「おつかれ。待ってた」
「は?なんで」


瑠南に快適な睡眠を、なんで言ってソファにだらけていた体を起こして私の手から食器を受け取るとキッチンに入っていった。


「もう2、3日寝てねぇんだろ」
「そうだけど……琉星から聞いた?」
「まぁ。心配してた。明日ギリギリまで寝かしてもらえるように取り付けたから」
「う、ん?」


ジャーっと水を流す音。
私の代わりに食器を洗ってくれている。


「……一緒に寝るか」


控えめに告げられたその言葉に息が止まるかと思った。


「な、え?……本気?」
「瑠南1人じゃ寝れねぇじゃん。こっち来てから全然寝てねぇみたいだし」
「なんで……」
「夜中にトイレとか、水とか行ったら絶対瑠南の部屋電気ついてるから」


洗い終わった食器をきれいに拭いて並べると、瀬那は躊躇うことなく私の手を引いて瀬那の部屋に連れ込んだ。