「このショットはひどいわ」
「リプ欄可愛いの応酬だけどな」
「もうちょっと可愛く撮ってよ。詐欺を知れ」
詐欺るなよ、と笑う瀬那。
いや、女子高生は詐欺ってなんぼだと思う。
「……なぁ」
「ん?」
「あのさ、」
瀬那が何かを言おうと、神妙な顔つきをしている中。
ガチャリ、と入り口の扉が開いた。
琉星だった。
「あ、お話し中?」
「いや、いいよ。どした?」
引こうとした琉星に、何もなかったみたいに話を促す瀬那。
……なんだったんだろうか。
「アレンジ終わった?」
「あぁ、いい感じ」
「なすちゃんから追加で2曲して欲しいって。
《冬桜》とかまちょのやつ。
8月末のイベントに使いたいってさ」
「了解」
瀬那は手元の紙に雑い字でメモを取る。
《冬桜》は私たちのオーディションで作って持っていった曲だ。コアなファンの間では割と知れ渡っているが、認知度の低い曲。
「リプ欄可愛いの応酬だけどな」
「もうちょっと可愛く撮ってよ。詐欺を知れ」
詐欺るなよ、と笑う瀬那。
いや、女子高生は詐欺ってなんぼだと思う。
「……なぁ」
「ん?」
「あのさ、」
瀬那が何かを言おうと、神妙な顔つきをしている中。
ガチャリ、と入り口の扉が開いた。
琉星だった。
「あ、お話し中?」
「いや、いいよ。どした?」
引こうとした琉星に、何もなかったみたいに話を促す瀬那。
……なんだったんだろうか。
「アレンジ終わった?」
「あぁ、いい感じ」
「なすちゃんから追加で2曲して欲しいって。
《冬桜》とかまちょのやつ。
8月末のイベントに使いたいってさ」
「了解」
瀬那は手元の紙に雑い字でメモを取る。
《冬桜》は私たちのオーディションで作って持っていった曲だ。コアなファンの間では割と知れ渡っているが、認知度の低い曲。

