twilight sinfonia

そういう、と呟いて、それからすぐにスタッフさんに導かれて撮影の準備を始めた。
数分後、瑠南の到着。


時間通りに始まる撮影。


当たり前だけど、まぁ、仕事だし、撮影だから、あれなんだけどさ。
瑠南が自分から輝星にベタベタくっついているのを見て、いい気はしない。


瑠南が輝星のファンで、輝星が瑠南のことを好きだから、特別不愉快。


……まぁ、フった男がしていい思考ではないんだろうけど。


楽しそうな瑠南を見てどうしようもなく、虚無感に襲われる。
フって良かったんじゃないか、っていう思考に支配されて、実際、後悔しかしてないのに。
瑠南のこと見てたら、なんで俺なんかと付き合ってたんだろうってつくづく思う。


……あーあ、女々しいな、俺。


撮影は30分押して終わった。
この後、事務所との会議が入っていて時間は1時間後。
ここから事務所までは20分。
瑠南が着替えてメイクをし直す時間はなさそうだった。
スタジオを出て楽屋に走り出す瑠南の後ろをついていく俺と、桜井さん。