瑠南はちっさいの頃から璃叶と離れないでずっと一緒にいて。表向きは璃叶が甘えて瑠南に一緒に寝てもらってる、っていうふうに見えるけど、実際は1人じゃソワソワして寝れない瑠南のためにずっと一緒にいてあげている健気な弟。


まぁ、瑠南にはそれ以外も色々あったんだけど。


「……瑠南さん、眠いのわかるけど仕事なんだわ」


無理矢理布団をめくる。
するとギロッと俺を睨みつけてきた。
寝起きの腫れぼったい目と口が、不機嫌味を加速させる。


「……眠い」
「そりゃ寝不足だからな」
「……寝れない」


俺がまくり上げた布団に縋り付きながら座り込む瑠南。
顔の調子は最悪。
機嫌も最悪。


「大丈夫か?」
「……寂しい」


むすっとした顔でベッドサイドからメガネを手に取る。


「……んんんんんんんん」


ご乱心。
いや、うん。
多分。