「寝よ?瀬那。疲れてんでしょ」
「ん……」


瀬那は私を抱き上げることを忘れないで、そのままベッドに私もろとも倒れ込む。
巻きついた腕は離れる様子はないし、もうそのまま瀬那は寝落ちてしまいそうだった。


メガネを外して、ベッドのヘリに置くと手を伸ばして頑張って電気を消す。


パチっと、光が消えて、背中に感じる温もりにやけに意識が集中してしまう。


「なぁ……瑠南」
「なに?」
「最近、輝星との写真ばっか、だな」


耳元で小さく呟かれたそれは私のSNSに上がるアカウントの写真の話だと、すぐにピンときた。
カメラロールの話じゃない。
最近は見せてないし、それにカメラロールは……瀬那の写真ばっかだよ。


「うん、最近よく会うから」
「……うん」
「……」
「……」


無言になる。
瀬那が寝てしまったのか、単純に気まずくて口が開かないだけなのか。